筋肉を維持するための最低限のトレーニングはどのくらい?

筋肉を維持するセット数、重量設定、どのくらいの期間で筋肉は落ちるのか

日々の生活で忙しく、トレーニングの時間を十分に確保できないと感じている方もいるかもしれません。

しかし、ご安心ください。筋肉は私たちが思うほど簡単には落ちず、

また一度つけた筋肉は「マッスルメモリー」という仕組みによって効率的に取り戻すことが可能です。

今回は、筋肉を維持させるために必要な最低限のトレーニング頻度とセット数、

そして筋肉が落ちてしまった場合の対処法について解説します。

筋肉を維持する最低限のトレーニングを導き出す

1.トレーニング 頻度

こちらの研究*1では、16週間の筋力トレーニングを行った後、

トレーニング頻度を1/9に落としても筋肉量が維持されることが確認されました。

 さらに、頻度を1/3に落としたグループでは、筋肉量と筋力の両方で成長が見られたという結果もあります(特に若年層に適用)。

   筋力に関しては、頻度を1/9や1/3に落としても大幅な低下は確認されず、

完全にトレーニングを中止したグループでもわずかな低下に留まりました。

これらの研究から、筋肉量や筋力はそこまで急激に落ちるものではないと言えます。

2.セット数

 こちらの複数の研究を分析したメタ分析*2によると、

トレーニング経験者においても、週にたった3セットでも筋肉の成長が見られました。

 週に5セット行うグループと28セット行うグループを比較しても、

筋肥大に差は見られなかったとのことです。

この研究では、1RM約70%程度の重さでトレーニングが行われていました。

これらの結果から、適切な強度で刺激を与えれば、週3セット以下でも筋肉量や筋力を維持できる可能性が高いと考えられます。

3.そもそも簡単に筋肉は落ちない

「トレーニングを休むとすぐに筋肉が落ちてしまう」と心配する声も聞かれますが、

実は筋肉は私たちが考えるよりもしっかりと体に残ります。

  全くトレーニングをしなくても、約3週間程度であれば筋肉量はほとんど減りません

  普段からトレーニングを行っている被験者を対象とした研究*3では、

3週間トレーニングを休んでも、筋力や筋肉量に大きな影響はなかったと報告されています。

 ある研究*4では、「6週間トレーニング、3週間休み」というサイクルを繰り返すグループと、

24週間連続でトレーニングを行うグループで最終的な結果に差がないことが示されました。

これは、短期間の休息が筋肉に与える影響が少ないことを示唆しています。

ただし、3週間以上休むと筋肉が落ちる可能性があります。

4.たとえ筋肉が落ちたとしても問題ない

もし筋肉が落ちてしまったとしても、問題ありません。

通常のトレーニングを再開すれば、比較的早く元の筋肉に戻る可能性が高いです。

これは「マッスルメモリー(筋肉の記憶)」と呼ばれる現象によるものです。

一般的に、一度筋肉を大きくすると、その「記憶」が細胞内に蓄積され、

一定期間トレーニングを休んでも、再開することで初心者よりも早く筋肉をつけやすくなると言われています。

実際に、こちらの研究*5では、

7週間のトレーニングで筋肉量が6.5%増加した後、7週間のデトレーニング(休止)で元に戻り(-6.5%)、

その後の7週間のトレーニングで筋肉量が12.4%も増加したという研究結果があります。

これは、一度筋肉をつけた経験があることで、その後の筋肉の成長が約2倍になることを示しています。

ですので長期間のトレーニング休止で、たとえ筋肉が落ちてしまったとしても問題ないといえます。

まとめ

  • 筋肉を維持するには、週に3セット以下のトレーニングでも十分である可能性が高い
  • 筋肉は、私たちが思っているよりも簡単には落ちない
  • たとえ筋肉が落ちたとしても、トレーニングを再開すれば比較的早く元の筋肉に戻る

参考文献

1.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21131862/

2.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27433992/

3.https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7241623/#:~:text=In%20addition%2C%20three%20weeks%20of,resistance%20training%20periodization%20model%20used.

4.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23053130/

5.https://www.nature.com/articles/s41598-018-20287-3

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