アルコールが筋肉に与える影響
Contents
アルコールが筋肉や筋肥大に悪影響というのは本当なのか?

よくアルコールやお酒が筋肉を分解するとか、筋肥大によくないとか聞きますが、
それは本当なのでしょうか。
今回はお酒やアルコールが筋肉にどのような影響を及ぼすのか、科学的根拠を踏まえて、
解説していきます。
アルコール、お酒が筋肉に与える影響
筋タンパク合成率低下
まず1つ目は筋タンパク合成率の低下です。
こちらの研究*1では身体的に活発な男性8名を対象に様々なトレーニングをこなしてもらいました。
そしてトレーニング直後とトレーニング終了から4時間の時点で、
①プロテインのみ、②お酒と炭水化物、③お酒とプロテインの、3つのちどれかを摂取してもらいました。
その結果、どれを摂取しても"トレーニング前"よりは筋タンパク合成率は上昇しました。(トレーニングをしてるわけなので当たり前ですね)
プロテインのみを摂取したグループと比較して、お酒とプロテインを摂取したグループでは24%、
お酒と炭水化物を摂取したグループでは37%の筋タンパク合成率が減少しました。
この研究からお酒(アルコール)は筋タンパク合成率を低下させると言えます。
テストステロン値低下
続いて2つ目がテストステロン値の低下です。
こちらの研究*2では12件の研究を集め、アルコールが人体にどのような影響をもたらすのか調べました。
結果、アルコールによって、筋力、筋持久力、疲労感に影響はありませんでした。
筋力や筋持久力に影響がないのはすごく驚きですね。
ですが、テストステロン値は有意に低下したことが確認されました。
テストステロンは筋肉を合成するうえでかなり重要な役割を担うので、
このテストステロン値の低下は筋肉にかなりの悪影響をもたらします。
そしてこちらの研究でも筋タンパク合成率が低下したことが示されています。
コルチゾール上昇
続いて3つ目はコルチゾールの低下です。
先ほどの研究*2でコルチゾールの値が上昇するということも判明しています。
このコルチゾールというものはストレスホルモンと言われており、
筋肉を分解する働きがあります。
筋肉を分解するホルモンがアルコールにより上昇するということで、
筋肥大や、筋肉合成を阻害する可能性があります。
なぜお酒(アルコール)が筋タンパク合成率を低下させるのか
お酒(アルコール)が筋タンパク合成率を低下させることはわかりましたが、
いったいそれはなぜ起こっているのでしょうか。
こちらの研究*3ではそのお酒(アルコール)がなぜ筋タンパク合成率を低下させるのかということを分析しています。
そしてこちらの研究で分析した結果、
お酒(アルコール)はリン酸化酵素の一種である「mTOR」の働きを阻害するのが原因ということがわかりました。
「mTOR」は筋タンパク合成や細胞の増殖、成長に深くかかわています。
お酒(アルコール)はこれらの働きを阻害することにより、筋タンパク合成率を低下させています。
お酒(アルコール)とうまく付き合うには?
お酒やアルコールが筋肉やホルモンに対して悪影響をもたらすことはわかりましたが、
ではお酒とうまく付き合うにはどうしたらいいのでしょうか?
断れない飲み会、新年会、誕生日会、などお酒を避けれない場面はたくさんあります。
お酒とうまく付き合うヒントは一番最初に紹介した研究*1にあります。
こちらの研究ではお酒とプロテインを摂取したグループはお酒と炭水化物を摂取したグループより、
筋タンパク合成率の低下が少なかったことが示されています。
ですのでお酒を飲む際は高たんぱくな食事を心がけ、おつまみは高たんぱくなものにし、
炭水化物が多く含まれる食事、おつまみは避けることで筋タンパク合成率の低下を最小限に抑えることができます。
よければ実践してみてください。
まとめ
お酒(アルコール)がもたらす影響
- 筋タンパク合成率の低下
- テストステロン値低下
- コルチゾール上昇
お酒とうまく付き合うには
- お酒を飲む際は高たんぱくな食事を心がけ、炭水化物は避ける
参考文献
1 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24533082/
2 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33467356/
