水分不足は筋肥大を阻害する

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水分不足状態での筋トレがパフォーマンスに与える影響を解説
筋トレや運動において「水分補給」はしばしば軽視されがちですが、実はパフォーマンスに直結する非常に重要な要素です。
体内の水分は筋肉の収縮や血流、体温調節などに関与しており、わずかな脱水でも
筋力や持久力、集中力に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に高強度のトレーニングや長時間の運動を行う場合、
体液の損失はパフォーマンス低下や筋肉のけいれん、さらにはケガのリスク増加にもつながります。
本記事では、水分不足の状態が筋トレにどのような影響を与えるのか、科学的な視点から詳しく解説します。
水分不足が筋トレ、筋肥大に与える影響
筋力低下
こちらの研究*1では被験者にサウナに入ってもらい、
一時的に水分不足状態にさせベンチプレスを行ってもらいました。
その結果サウナに入る前は平均118kgでしたが、
サウナに入って水分不足状態では平均111.4kgまで低下しました。
6.6kgの重量の低下で、パーセントで表すと約5%の低下です。
数字で見るとたった5%だと思うかもしれませんが、
この5%の筋力低下でも体感はパフォーマンスの低下をかなり感じるでしょう。
ということで水分不足状態は有意に筋力の低下を引き起こします。
筋持久力の低下
こちらの研究*2では28件の研究から水分不足状態が筋トレにどんな影響を与えるのか調べています。
結果、筋力の低下や筋持久力の低下するなどが確認されました。
また、筋持久力の低下は8.3%低下しました。
そして発汗による水分不足は運動パフォーマンスをさらに5.4%低下させることもわかりました。
ということで、水分不足状態では筋持久力の低下も引き起こします。
神経活動の低下
こちらの研究*3はトレーニング経験者男性を対象に、
水分不足状態で中枢神経の活動率がどうなるのか調査しています。
結果、中枢神経の活動率が1.6%ポイント~3.1%ポイント有意に低下しました。
中枢神経の活動率が低下しているということはそれだけ筋力を発揮できないということです。
この中枢神経の活動率の低下が上記に挙げた筋力の低下を引き起こしているのかもしれません。
筋タンパク合成率の低下
水分不足状態は筋トレのパフォーマンスを低下させるだけではありません。
筋肥大に対しても直接的に悪影響を与えます。
こちらの研究*4では水分不足状態がある酵素を不活化させることがわかっています。
そしてこの酵素を筋タンパク合成や細胞の成長、増殖に深くかかわっています。
その酵素を不活化させることで筋タンパク合成率を低下させ、
直接的に筋肥大を阻害しています。
パフォーマンス低下を防ぐには?
水分補給
人は運動中に大量の汗をかき、水分が失われることで血液の粘性が高まり、
筋肉への酸素供給や栄養運搬が低下します。
脱水が進行すると集中力の低下や筋肉のけいれんも引き起こす可能性があります。
一般的には運動前に約500ml、運動中に15〜20分おきに150〜250mlを目安に補給することが推奨されています。
喉の渇きを感じる前に定期的に飲む習慣が必要です。
ミネラル補給
水分と同時に、ナトリウムやカリウム、マグネシウムといったミネラル(電解質)も汗で失われます。
これらのミネラルは筋肉の収縮や神経伝達に必要不可欠で、
不足すると筋けいれんや筋力低下の原因になります。
特に長時間のトレーニングや高温環境下ではミネラル損失量が増えるため、
単なる水だけでなく、電解質を含むスポーツドリンクや経口補水液の活用が効果的です。
また、日常的にミネラルを含む食事(バナナ、ナッツ、海藻類など)を摂ることで、
運動時のパフォーマンス低下を未然に防ぐことができます。
まとめ
水分不足状態が筋トレや筋肥大に与える影響として、
- 筋力低下
- 筋持久力低下
- 中枢神経の活動低下
- 筋タンパク合成率の低下
これらが挙げられます。
また、水分補給とともにミネラルも補給することで、これらの悪影響を防ぐことができます。
参考文献
1 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11708691/
2 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26178327/
3 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17909410/
4 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16734759/
役立つ知識集https://boxgym.jp/gifu-privategym-information-training/
